パートナーが不倫をして、浮気相手に慰謝料を請求したいというのは、浮気された側であれば誰でも思うことではないでしょうか。
しかし、いざ慰謝料を請求したくても、どうすればいいのか分からない方も多いと思います。
この記事では、浮気相手に対して慰謝料を請求できるケースと請求方法などについて説明します。
目次
浮気相手に慰謝料を請求する方法と手順
浮気相手に対して慰謝料を請求する場合、大きく分けて「裁判」か「裁判外での話し合い」のどちらかの方法で慰謝料を請求します。一般的には「裁判外での話し合い」によって請求するパターンが多いです。話し合いによって解決できない場合は、訴訟をし裁判で慰謝料請求をする事になります。
弁護士に依頼をして慰謝料を請求する
浮気相手に慰謝料を請求したい場合、弁護士などの専門家に任せてしまうのが一番手っ取り早いです。
弁護士費用などは掛かりますが、交渉などを弁護士にすべて行ってもらえるため、解決までのスピードが早く、依頼主に負担が少ないのがメリットです。
また、弁護士から慰謝料を請求する事で、相手側も素直に請求に応じる場合も多いです。
自分で浮気相手に慰謝料を請求する
慰謝料の請求は、弁護士を立てず自分ですることもできます。その際は、内容証明郵便などの書面か、電話などで直接話し合い慰謝料を請求します。
個人的には書面で相手に慰謝料を請求することをおすすめします。直接話し合いを行うと、お互い感情的になりやすく、精神的にも大きい負担が掛かります。
相手側が請求に応じない場合は、裁判に切り替えるか、弁護士から再度請求をすることになります。
裁判で浮気相手に慰謝料を請求する場合
話し合いによる交渉が決裂した場合、裁判に持ち込まれます。裁判にした場合、慰謝料の金額やその理由などが書かれた訴状を裁判所に提出します。
また、不倫があったと主張する証拠も裁判所に提出します。浮気の証拠が不十分だと、慰謝料の請求が認められないケースがあります。
浮気の証拠の準備が不十分だと、裁判官は浮気相手の言い分を信じて「浮気がなかったのではないか」「浮気はあったが、被害者側が主張するほどの心の苦痛はなかったのではないか」という心証を抱きかねません。
裁判官に言い分を認めてもらうためにも、浮気の証拠は入念に準備する必要があります。
どのような流れになるかは、ケース・バイ・ケースですが、当事者同士から話を聞くための「当事者尋問」が実施されることもあります。その場合は、浮気相手だけではなく自分も出廷しなければなりません。
通常裁判所では「和解勧告」を打診します。和解案で納得できないという場合は、裁判所が慰謝料の金額を算定をします。
浮気相手に慰謝料を請求できないケースとは
不倫と一言で言っても状況は様々で、慰謝料の請求が認められないケースもあります。慰謝料請求が認められるのは「故意」と「過失」があった場合です。
浮気相手がパートナーのことを「既婚者」と知りながら「浮気」をしていたら、もちろん慰謝料を請求できます。
しかし、パートナーが「独身」だと嘘を付いて、浮気をしていた場合は、浮気相手は「故意」に浮気をしていた訳ではありません。ですので、浮気相手に慰謝料を払う義務はなく、むしろその場合は、浮気相手から慰謝料を請求される場合があります。
その他にも慰謝料請求が認められない場合がありますので、詳しくは「浮気・不倫相手に慰謝料請求ができる場合とできない場合|アディーレ法律事務所」の記事をご覧ください。
慰謝料請求が難しいケース
- パートナーが独身だと嘘を付いて浮気をしていた場合
- 肉体関係を持っていない場合
- 不貞行為の事実と相手が発覚してから3年経過、もしくは20年以上前の浮気
浮気相手に慰謝料を請求したときの旦那の反応
夫が浮気をしていたことに気づき「浮気相手に慰謝料を請求する!」と、意気込んでみたものの、気になることは旦那の反応ではないでしょうか。
妻が浮気相手に慰謝料を請求したときの夫の反応もさまざまです。中には浮気相手を味方をする方もいるでしょう。
慰謝料を請求するということ自体は、間違いではありません。しかし、夫との関係を壊したくない、関係をこれから修復したい場合などは、相手を考慮して慰謝料を請求するかどうか決めたほうが良いでしょう。
まとめ
浮気相手に慰謝料を請求する条件や方法などについて説明しました。
慰謝料の請求をすることは、不倫をされた立場に与えられた権利です。パートナーの浮気によって精神的に傷付いたり、離婚を決意したりしたなどの理由で請求することは問題ありません。
しかし、婚姻関係にある相手が不倫をしたからといって、慰謝料の請求が難しいケースもあるという事に注意しましょう。事実関係を確認し、慎重に証拠を集め、土台を固めてから、慰謝料を請求することが肝心です。
慰謝料請求は、心身共に負担のかかる作業です。一人で限界を感じたときは、無理をせず専門家に相談しましょう。